廃墟に夢を馳せて生き延びろ。
湿度の押し付けがハンパない午後。
いよいよ関東地方も梅雨入りしましたよ。
この時期の嫌がらせ的な湿度に過剰反応すると同時に、
廃墟のカビ臭さを思い出す。
そうだ、廃墟へ行こう。
行こうと思うのは簡単だ。
しかし廃墟探訪への手段として、まず車がない。
更に根本的な問題で免許がない。
いつもこの2つの事柄に悩まされる。
廃墟で検索してwebからwebを放浪するのか、
廃墟フューチャーの映画を見ちゃうのか…
それならいっそ、今まで撮り貯めた廃墟画像を
ここぞとばかりに愛でるのはどーであろう?
うん、それがいい。
浦賀あたりの造船所跡地。
ドラマや映画の撮影にも使われていた場所。
今は既にベツモノにモーフィングしてしまったはず。
白く塗られた木造家屋の壁が、やたらと青白かったのを思い出す。
開け放たれたドアの奥のひたすらな闇とか、
ドッグに溜まった腐敗した雨水とか、
温度を感じられる場所だったよ。
夕陽待ちをして激写した巨大クレーンは、
かつての恋人のような存在なのであった。