不思議な人に、好かれる体質です。

『ダウト−あるカトリック学校で−』を、やっと見た。


まず、黒がもの凄く深くてきれい。
黒が重くて綺麗な映画が好き。(韓国ホラーも黒が綺麗)
建物の佇まいや、湿度、壁のグリーンが、
ハっとする程きれいで、ワタシ好みでウットリ。
それに、当時の修道服って凄くかわいい。



元々、舞台劇だったモノを映画化したってのも興味ある。
メリル・ストリープと、フィリップ・シーモア・ホフマン
ジリジリしたやり取りが凄い!と聞いていたけど、



メリル・ストリープが怖い!



メリルの辛辣な台詞に、クラクラ来て、途中で安定剤を飲み最後までみた。
う〜ん、凄い!メインの2人も凄いけど、
新米教師役のエイミー・アダムスの演技も凄い。
って言うか、固めてる人物が演技ウマスギ!


でも、安定剤は本当に必要だなって思う。
惹き込まれちゃうからさ。
子供の頃、鎌倉の教会によく遊びに行ってたなぁ。
子供ながらに、本当に落ち着ける場所だった。






ダウトを見終わったあと、ふと思い出したんだけど、
昔(高校生の時ね)新宿で遊んでいたら、


「あ〜ら、あなた達ステキ」


と、知らないおばさんに声をかけられた。
いかにも金持ちそうなおばさんには、お付きの人がいて、


「先生はね、凄い方なのですよ」と言っている。


荻窪だか、西荻だかの教会に、今から一緒に来ないか?と誘われ、
当然、断ろうと(だって怪しい話しじゃん)したら、


「今日は、デザイナーのコ○ノ ヒ○コさんもいらしているの」



その瞬間、友達の1人が突然食い付いた。

その子は、コ○ノ ヒ○コさんの大ファンだった。
目を輝かせて行きたい!と言うので、仕方なく同意すると同時に、
お付きの人がタクシー2台を止め、タクシーに押し込まれ、教会へと向かった。







白い薄いガウンみたいな服に着替えさせられ、
外に石で出来た、四角い水槽みたいなモノがあって、その前に並ばされた。



人ひとりが浸かれるくらいの大きさ。
最近亡くなった人の人数を聞かれ、順番にその水槽に入る。
まず友達の番。身体が水に浸かったところで「アーメン」の合図で水中に顔を浸けられる。
外は既に薄暗く、それって普通怖いよね。


何?この儀式???


ワタシは3番目で、3人亡くなったコトを伝えていた。
小さな階段を降り、水槽に身体を沈めると、
「アーメン」と共に、顔を3度水中に浸けられた。
水槽はけっこうな深さがあるので、顔を浸けられると、足があがってプカプカ浮いてしまう。
儀式の最中「何なんだよー」と思いつつ後悔。





儀式が済むと、ドライヤーやドレッサー等が設置された部屋で着替え、髪の毛を乾かす。
そして通された部屋が、まさしく教会の其れで感動する程きれい。
高い天井に、素晴らしいファニチャー類。
そこであり得ないくらい美味しいケーキと紅茶でもてなされていると、
本当にデザイナーのコ○ノ ヒ○コさんが!


「素敵な所でしょう?また遊びにいらして」


と言われ、友達は感極まって泣いていた。
あまりにも落ち着ける部屋だったので、ゆっくりと時間が流れて行った。
では、そろそろと言う時間になり、
お腹が空いたら、ラーメンでも食べなさいと、
交通費と、食事代千円をひとりずつ貰い、帰路に着いた。



その後、その教会から、クリスマス会のお知らせが1度届いたけど、
その他は、何のコンタクトもない。
いったいあれは、何だったのか?みたいな体験をした高校生の夏。



アーメン。





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