グリーンイグアナを看取る夏。


10年以上わが家の一員として生活していた、
グリーンイグアナのポッキュンが、夜が明ける前に逝った。
推定18才のオスのグリーンイグアナ。



わが家に来たのは、4〜5才の時。
全長1メートルのイグアナをよく行くペットショップで見て、
こんなに大きなイグアナ、なかなか飼える人いないよね?
だったら、うちで飼おう。
イグアナは野生下では、2メートル近くにまで成長する爬虫類。
当然、成長すれば、部屋で放し飼いとなる。
餌代もさるコトながら、なんと言っても電気代がものすごくかかる。
特に冬場の電気代は、最低でも月4マンは超える。
病気をしても、爬虫類を診れる動物病院は少ない。
色々な覚悟とともに、わが家にやって来たポッキュン。



獣医さんも驚くほど、温厚な性格で、
噛んだり、尻尾で人間を威嚇したコトも1度もない。
頭を撫でられるのが大好きで、人なつっこい性格だった。

10年以上前になるけれど、
中居クンの「ボクいき」と言う番組から出演依頼が来て、
"100万円ペットの境界線"と言うコーナーに出演し、
女優の菅野美穂ちゃんにも、抱っこされた幸せイグアナなのだ。



ペットは飼い主の身代わりになるって、よく聞くけれど、
ちょうどワタシが2回目の子宮筋腫で、
子宮を摘出した1ケ月後、ポッキュンの脚の付け根に腫瘍が出来た。
その後、腫瘍はどんどん増え、しかもどんどん大きくなって、
脚の神経を圧迫するようになった。
高齢なので、手術はしない方がイイとのコトで、
腫瘍は、そのまま大きくなり続けた。







ここ数日は夏バテのような状態で、元気がなかったので、
付きっきりで、体温の状態等を見ていた。
そしてキッチンの窓から、外を眺めさせていた。
白い蝶が飛ぶのをポッキュンは目で、ずっと追っていた。


昨日、殆ど動かなくなり、瞳孔も開き気味になった。
今晩が峠だなぁと思って覚悟はしていた。
グッタリして動かないポッキュンを、ワタシとモンピチで、
代わる代わる抱っこしていた。
朝を迎える前に、眠るように逝ってしまった。



今まで泣いた記憶がないモンピチが、
突然、泣き崩れて嗚咽を漏らしていた。
その後もモンピチは、何度か泣き崩れていた。


頑張って、生きていてくれたポッキュンに感謝しようと慰めて、
2人で巨大な穴を掘った。
ポッキュンの全長は、168cm・・・ワタシよりも大きい。
スコップがなかったので、小さなシャベルで汗だくになりながら掘った。
穴を掘っている間、ずっと白い蝶が周りをグルグル飛んでいた。
お迎えだったのかもね。
最後のお別れをして、ホワイトセージのお香を焚いて土に還した。



モンピチは泣き疲れて、寝てしまった。
ワタシも少し寝たら、ポッキュンの慰霊碑を作ろう。